筋力とパワー

混同されがちな二つの概念ですが、実際には明確な違いがあります。

例えば最大で100kgのベンチプレスを挙上できる選手が二人いたとします。

この場合二人の発揮できる最大筋力は100kgfで同じです。

しかし一人は100kgのベンチプレスを3秒かけてゆっくりとしか挙上することができず、もう一方は1秒で素早く挙上することができたとします。

この場合1秒で挙げられる方が出力が高いことは明らかで、この違いを表すことができるのが「パワー」という概念です。

筋肉がどれだけの力で収縮できるかという、純粋な力の大きさを示すものが「筋力」

そこにスピードの概念が加わる指標が「パワー」であり、『力×スピード＝パワー』の式で求められます。

特にスポーツの競技力向上を目指す場合は純粋な筋力の大きさよりも「パワー」の向上が重要なケースが多いです。

競技特性を理解して合目的的なトレーニングを行うことが重要です。