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アミノ酸スコア 良質なタンパク質とは?
2024年1月25日
筋肉や皮膚、内臓、爪、髪の毛など私たちの体を形作っているものは「タンパク質」です。
ヒトの体のタンパク質は20種類の「アミノ酸」が決まった配列で無数に連なることでできています。
20種類のアミノ酸の内の9種類は体内で必要量を合成することができないので、必ず食品から摂取しなければなりません。これを必須アミノ酸と呼びます。
この人体を組成する為に必要な必須アミノ酸を全種類バランスよく含有している食品を一般に「良質なタンパク質」と呼びます。
客観的な指標としては「アミノ酸スコア」というものでタンパク質の質を評価できます。
アミノ酸スコアが100であれば、全ての必須アミノ酸がバランスよく含まれていると言えます。
牛肉、鶏肉、豚肉、鶏卵、牛乳、大豆などはアミノ酸スコア100を満たしており良質なタンパク質とされています。
一例として、パスタは必須アミノ酸の「リシン」の含有量が少なく、アミノ酸スコアが50程度と低くなっています。
パスタは1人前でタンパク質を10g以上含み比較的高タンパクな食材ですが、アミノ酸スコアが低いため体内で十分に活用されない場合があります。
例えば自転車を1台組み立てるには、メインフレームが1本、車輪が2個、サドルが1個、ペダルが2個というように決まったパーツが決まった数量必要になります。
フレームが100本、サドルが100個、ペダルが200個揃っていても車輪が50個しかなかったとしたら、自転車は25台しか組み立てられません。
フレームやサドルのパーツは余りが出ますが、これらは活用できずに捨てるしかなくなってしまいます。
それと同じように必須アミノ酸の一種であるリシンが不足しているパスタのタンパク質は体内で十分に活用できないのです。
このように単一の食品だけでは必須アミノ酸の含有量が偏り、せっかくのタンパク質が上手く活用されない可能性があります。
そこで重要なのは複数のタンパク源の食品からタンパク質を摂取することです。
パスタであればミートソースや粉チーズをプラスすることで、肉や乳製品由来のタンパク質も摂ることができ不足したリシンを補うことができるでしょう。
このように食品単独のアミノ酸スコアだけで考えずに、複数の食材を組み合わせて「食事全体でのアミノ酸スコア」を上げることで体内での活用効率を高めましょう。